2016年8月24日水曜日

撮る原点

私はとても偏屈な父親のもとに育ちました。こわくて、あまり目を見て話せなかったような父親でした。でも、挨拶をきちんとすることとか、洗面所を使った後は必ず次に使う人のことを考えて掃除することとか、遅刻は絶対にすべからずとか、いくら飲んで帰っても朝食は家族で食べるべしなどなど、今考えてみれば、よくぞ厳しく教えてくれたということばかりで。

でも、日常生活はとても窮屈な部分もありました。それを支える母の姿も見てきました。

1年に1回は家族を旅行に連れて行ってくれた父でもありましたが、家族で写真を撮るとなると「そんなもん、いらん!」といって、しかめっつらで写真にうつるような父でした。

だから、ちょっとでも笑った父が写真にうつっていると、母はとても喜びました。
「見て!!お父さんがちょっと笑ってるよ!これ、大きくして飾ろうね」
なんていうことがよくありました。

そういうことが、私の撮る原点です。

人は、愛する人の嬉しそうな顔を見ると嬉しくなるものです。
それが、恋人だろうと、父だろうと姉妹だろうと親戚だろうと友達だろうと。

だから、私は、誰かのために。
誰かの愛する人のためにその人の嬉しそうな表情を残したい
と思って結婚式の撮影に臨んでいます。

私が写真を撮る理由はそれだけかもしれません。

たくさんのリクエストをいただきます。
こういう写真を撮ってくださいとチャレンジングなリクエストもたくさんいただきます。

でも、それも、目的はひとつ。
誰かに喜んでいただきたいから。

最近の私の好きな写真をいくつか。

☆ファーストミートの瞬間


☆とっても明るいお母さんが涙ぐんだ瞬間

☆新婦の七五三の時の写真を見つけた時のおじいちゃん

☆娘をたくすときのそれぞれの表情

☆ファーストミートを終えた瞬間


結婚式はたくさんのドラマがちりばめられていて。

毎週そんな瞬間に立ち合わせていただけていることに感謝です。

sakihama eriko